当会の掲げる住宅政策と国における異次元の少子化対策(試案)について

皆さんこんにちは!桜沢ひろとです。
本日は当会の住宅政策について、少し詳細なお話をしようと思います。
3月31日、国の「こども政策の強化に関する関係府省会議」において発表された少子化対策のための住宅政策とかぶるところもありますね!

まず、先日国が発表した「異次元の少子化対策」案を紹介します。
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文書のなかで国は「このままでは、2030 年代に入ると、我が国の若年人口は現在の倍速で急減することになり、少子化はもはや歯止めの利かない状況になる」と言っています。
また、若者が理想のこども数を持たない理由や結婚できない理由なども記載されています。
(おおざっぱに言えば経済的負担でしょう。)
それがきちんとわかっているならば、全力で解消するのみです。
ぜひその本気度を見せてほしいと、20代一個人として申し添えます。
なお、今回国が発表した文書は、第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)|国立社会保障・人口問題研究所 (ipss.go.jp)を参考にしているかと思います。

国の案の12ページに、「子育て世帯等が住宅を取得する際の金利負担を軽減するため、住宅金融支援機構が提供する長期固定金利の住宅ローン(フラット 35)について、住宅の広さを必要とする多子世帯に特に配慮しつつ、支援の充実を図る。」との記載があります。
これについては当会も似たような案を提案しており、羽村市がフラット35と連携して住宅助成事業を展開することが効果的と考えていますので、以下に詳細を記します。

まず、フラット35とは、住宅金融支援機構が提供する固定金利の住宅ローンです。
(実際の制度は民間銀行が間に入るため複雑ですが、横に置いておきましょう。)
そのなかで、「地域連携型」という固定金利の住宅ローンがあります。
(以下画像は【フラット35】地域連携型:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】 (flat35.com)から抜粋)

「地域連携型」とは、住宅取得に際して自治体の住宅助成事業を利用する場合にフラット35の固定金利を下げられる制度のことです。
住宅ローンを組む際は千万円単位であることが多いですから、わずかな金利の変動でも支払額に影響します。
しかし、これを利用するには、自分が住宅を取得したい自治体と住宅金融支援機構が連携している必要があります。
都内の市町村部では日野市、福生市、多摩市、奥多摩町だけが連携しています。

では、お隣の福生市は、どのような住宅助成事業をした上で住宅金融支援機構と連携しているのか見ていきましょう。
福生市では「優良住宅取得推進事業」を実施しています。
「長期にわたって良好な状態で使用することができる優良な住宅」を取得することにより、「最長5年間、家屋に係る固定資産税・都市計画税相当額を助成金として交付」する事業です。
つまり、固定資産税や都市計画税を払わなくて済むことになります。
福生市で住宅を取得する人は、この事業の助成金の交付を受けることでフラット35でも固定金利の引き下げも受けられます。
ちなみに、福生市がこの事業につけている予算は令和4年度で約487万円でした。
1件当たりの助成額や比較対象がないので評価が難しいですが、思ったより少額でしたね。
しかし、福生市としてはこの事業を執行するだけで固定金利も低下しますので、予算額以上の効果を得ることができると思います。

では、羽村市はどうでしょうか。
上述のとおり、羽村市は住宅金融支援機構と連携していませんし、羽村市の住宅関係支援のHPを見てみると、助成制度が何もありませんでした。
調べてみたところ、市部はあまり住宅への助成を行っていないようですね。

そこで、私は福生市のような住宅助成事業を用意し、住宅金融支援機構と連携してフラット35の地域連携型を利用できるようにすることを提案します。
また、都心部から離れるほど持ち家が多く借家が少ない傾向にあり、羽村市もすでに6割程度が持ち家です(平成30年住宅・土地統計調査)。
ですので、新築だけでなく既存の住宅のリフォームや空き家改修なども助成対象に加え、幅広く子育て世代へ住宅取得の道を開くことが望ましいと思います。

なぜ住宅政策が大切かというと、上述の出生動向基本調査等のとおり、若者が子どもを持たない理由として高い教育費や家が狭いことなどが挙げられているからです。
経済的な理由で子どもを持つことを諦めるのは、非常に悔しいことです。
しかし、高額かつ固定費となる住宅を少ない負担で取得できるとしたら、いかがでしょうか。
金利が下がった分を子どもの習い事に、助成金による軽減された分を子どもの生活費にあてられます。

少子化の原因は複雑ですので、これだけで少子化を解決できるわけではありません。
しかし、各種調査から若者がこどもを持たない理由が見えてきます。
その理由たちを一つずつ消していくことが、少子化を解決するための道だと思います。

長くなりましたが、今回はここまでです!
引き続き、勉強を続けてまいります。

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